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5000万円資産運用するなら何から始める?おすすめの運用方法をご紹介

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恵比寿不動産 資産コンサルティング事業部

この記事のポイント

  • 5000万円を運用することで将来の老後資金などに備えることができる

  • 5000万円の運用方法として投資信託や株式投資、債券投資などがおすすめ

  • 運用の前に専門家に相談して適切な運用プランを立てることが大切

「5000万円の運用方法でおすすめなのは?」「運用する際のポイントや注意点は?」など、資産運用に関する疑問を持っている方は多いようです。

近年、インフレや円安の影響もあり、資産運用を検討する人が増えています。資産運用は、物価上昇や通貨安対策としてだけでなく、将来の老後資金対策としても有効です。ただし、適切でない運用プランや投資商品を選ぶと、損失リスクが高まる可能性があるため注意が必要です。

この記事では、5000万円のおすすめ運用方法や成功させるポイント、注意点などについて詳しく解説します。
資産運用を考えている方は、参考にしてください。

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目次

5000万円を運用をした方が良い理由

一般的に、5000万円は大きな金額ですが、それだけで将来の安定が保証されるわけではありません。インフレや円安の影響、生活スタイルの変化、予期しない大きな支出などによって、資金が不足する可能性もあります。

運用によって資産を増やすことができれば、こうしたリスクにも備えることが可能です。
ここでは、5000万円を運用する理由や資産運用のメリット・デメリットについて見ていきましょう。

5000万円あったら何年生活ができるのか?

総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2023年度」によると、二人以上世帯の1ヶ月の平均消費支出は29万4,116円、単身世帯は16万6,318円でした。

もし無収入で毎年の支出が一定だと仮定すると、5,000万円で生活可能な期間は、二人以上世帯が約14.1年間、単身世帯が約25年です。

ただし、生活費が平均支出を上回る場合、5,000万円で生活可能な期間は短くなります。参考までに、以下は平均消費支出の内訳です。

●二人以上世帯(29万4,116円)の内訳

・食費:8万2,782円
・住居費:1万7,844円
・水道光熱費:2万2,257円
・家具・家事用品費:1万2,295円
・被服及び履物費:9,443円
・保健医療費:1万4,903円
・交通・通信費:4万2,579円
・教育費:1万1,069円
・教養娯楽費:2万8,710円
・その他:5万2,234円

●単身世帯(16万6,318円)の内訳

・食費:4万2,584円
・住居費:2万2,758円
・水道光熱費:1万2,292円
・家具・家事用品費:5,611円
・被服及び履物費:4,374円
・保健医療費:7,778円
・交通・通信費:2万2,407円
・教育費:1円
・教養娯楽費:1万8,071円
・その他:3万442円

また、高齢者の場合は年金が主な収入源となります。厚生労働省の「厚生年金保険・国民年金事業年報 令和4年度」によると、年金の平均受給額は厚生年金(国民年金を含む)が14万4,982円、国民年金が6万9,612円でした。

年金収入と5000万円があれば、リタイア後の生活を問題なく送れるように見えますが、突発的な支出や物価上昇、通貨価値の減少などが起こると、それだけでは十分とは言えません。

5000万円を資産運用しないと価値が下がる可能性も

近年、インフレや円安が急速に進行し、生活に大きな影響を与えています。インフレにより実質的なお金の価値が減少し、通貨安により日本円の国際的な価値も低下しています。

以下は、2020年と2023年における主要品目の物価推移です。

2020年2023年上昇率
輸入牛肉(100g)267円326円約22%UP
ハンバーガー(外食)184円230円約25%UP
牛丼(外食)398円451円約13%UP
ピザ(配達)2,089円2,516円約20%UP
食用油292円491円約68%UP
鉄道運賃246円254円約3%UP
※総務省統計局「小売物価統計調査(動向編)」2020年報、2023年報を参考に筆者が作成
※東京都市部の場合

為替は、2020年1月には1ドル=108円〜109円だったのが、2024年6月末時点で1ドル=約160円まで円安が進行しています。
今後もインフレや円安が続く可能性があり、これまで5000万円で十分だったものが、7000万円や8000万円必要になるかもしれません。

資産を運用して増やすことができれば、インフレや円安の影響をカバーできる、もしくはそれ以上の余裕を持てる可能性があります。

5000万円を運用するメリット

5000万円を運用するメリットは、配当金や分配金、家賃収入、株主優待などを得ることができ、貯金よりも高い利回りが期待できる点です。

株式投資、投資信託、不動産投資、債券投資などを通じて、配当金などのインカムゲインを得ることが可能です。さらに、このインカムゲインを再投資することで、元本を増やし、より多くの利益を得ることができます。
また、銘柄によっては、食料品や日用品、カタログギフト、商品券、割引券などの株主優待を受け取ることも可能です。

例えば、東証プライム市場の株式の平均利回りは、2024年6月時点で2.09%(加重平均利回り)ですが、一方でメガバンクの普通預金の金利は年0.02%程度、定期預金の金利は年0.025%〜0.3%程度です。
資産運用には元本保証はありませんが、貯金よりも高い利回りが期待できます。

※参考:日本取引所グループ「株価平均・株式平均利回り
    三菱UFJ銀行「円預金金利

5000万円を運用するデメリット

5000万円を運用する際のデメリットは、勉強や商品選びに時間と手間がかかることや、元本割れのリスクがあることです。

資産運用を始める前には、最低限の基礎知識を身につける必要があります。知識不足のまま始めてしまうと、適切な判断やリスク管理、運用計画の策定、商品選びなどが難しくなり、損失が出るリスクが高まります。
さらに、投資には元本保証がないため、運用の結果、資産が減少する可能性もあることに注意が必要です。

資産運用を始める際は、事前に基礎知識を習得し、元本割れのリスクを理解した上で自分に合った運用プランを決めることが大切です。

5000万円で始めるおすすめの資産運用方法

5000万円の運用方法として、投資信託株式投資債券投資などがおすすめです。それぞれで特徴が異なるため、違いを理解し、自分に合った方法を選ぶことが大切です。

ここでは、5000万円で始めるおすすめの資産運用方法について紹介します。

投資信託

投資信託は、投資家から集めた資金をプロが運用する商品です。運用会社が投資信託の設定と運用を担当し、証券会社などの販売会社が投資家を募り、信託銀行が資産を保管・管理します。

投資信託では、先進国の不動産や新興国の株式など、国内外のさまざまな資産に分散投資ができます。例えば、NYダウをベンチマークする商品に投資すれば、NYダウ構成銘柄に分散投資することが可能です。

「毎週月曜日に10万円分購入する」といった自動積立も設定できます。
ただし、購入時手数料や保有期間中の信託報酬、解約時の信託財産留保額などの手数料がかかります。
また、投資信託の取引価格(基準価額)は1日に1回しか算出されないため、株式投資のようにリアルタイムで取引することはできません。

メリット
・運用はプロが行う
・国内外のさまざまな資産に投資できる
・分散投資ができる
・自動積立が可能

デメリット
・手数料がかかる
・基準価額はリアルタイムで値動きしない

株式投資

企業が資金調達を目的に発行する株式を売買することで、値上がり益を得ることが可能です。また、銘柄によっては年に1〜2回、配当金や株主優待を受け取ることができます。株主優待には、カタログギフト、自社製品、商品券、クオカードなどがあります。

さらに、株主になると議決権を行使できるため、企業の経営に参加することが可能です。また、株式投資はリアルタイムで変動する株価で取引できます。
ただし、企業が倒産したり、上場廃止となったりして株式の価値がなくなる可能性もあるため、複数の銘柄に分散投資することをおすすめします。また、銘柄によっては配当金や株主優待がない場合もあるため、事前の確認が必要です。

メリット
・配当金や株主優待を受け取れる
・企業の経営に参加できる
・リアルタイムで売買できる

デメリット
・倒産リスクや上場廃止リスクがある
・配当金や株主優待がない銘柄もある

債券投資

債券は、国や地方自治体、企業が発行する有価証券です。保有期間中には利子を受け取ることができ、満期になると額面金額が返ってきます(利付債)。一方、利子の支払いはなく、発行価格が額面金額より低い債券もあります(割引債)。

個人向け国債などの信頼性が高い債券は、リターンは低めですが、比較的安全な運用ができます。参考までに、個人向け国債の利率は以下のとおりです。

・変動金利型10年満期:0.72%
・固定金利型5年満期:0.61%
・固定金利型3年満期:0.38%
※2024年7月4日〜7月31日募集分

ただし、途中で売却すると元本割れするリスクがありますので、注意が必要です。さらに、信用リスク、為替変動リスク、カントリーリスクなどにも気をつけなければいけません。

メリット
・利子を受け取れる
・満期を迎えると額面金額が返ってくる

デメリット
・途中で売却すると元本割れする可能性がある
・信用リスクや為替変動リスクがある

不動産投資

マンションやアパートなどを取得し、第三者に不動産を貸し出して賃料収入を得ることが可能です。不動産投資ローンを利用すれば、少額の手元資金でも数千万円規模の物件を購入できます。また、不動産投資ローンには団体信用生命保険が付帯していることが多く、契約者に万が一のことが起きた場合には、保険金でローンが返済されます。

不動産は現物資産であり、インフレに強いのも特徴です。
ただし、空室が発生すると賃料収入が途絶えるリスクがありますので注意が必要です。災害によって多額の修繕費が発生する可能性もあります。また、不動産の売却には時間がかかることも考慮しておくべきです。

メリット
・一定の収入が見込める
・ローンを利用できる
・生命保険の代わりになる
・インフレに強い

デメリット
・空室リスクや災害リスクがある
・流動性が低い

REIT

REIT(不動産投資信託)とは、投資家から集めた資金を使って住居、商業施設、ビルなどに投資し、運用して得た収益を投資家に分配する投資商品です。

1万円程度から投資が可能であり、運用はプロに任せることができます。また、REITはNISA(少額投資非課税制度)を活用できるため、非課税で運用することもできます。
ただし、REITに投資しても不動産の所有権を得ることはできません。運営する投資法人が破綻するリスクや、空室などによる収益減少のリスクもあります。

メリット
・少額から不動産投資が可能
・運用はプロに任せられる
・NISAを利用できる

デメリット
・現物不動産を所有できない
・運営の破綻リスクがある

ヘッジファンド

ヘッジファンドは、富裕層や機関投資家を対象に、私募形式で資金を募り運用します。絶対収益を求め、さまざまな商品に投資し、市場の上昇・下落に関わらず利益を追求します。

ただし、数千万円〜数億円の資金がないと投資できません。また、インデックスファンドと比べて手数料が高額です。
ヘッジファンドに投資できる人は限られますが、高いパフォーマンスが期待できます。
ヘッジファンドは、証券会社やプライベートバンク、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)などから購入が可能です。

メリット
・プロが運用する
・下落相場でも利益を狙える

デメリット
・まとまった資金が必要
・手数料が高い

プライベートバンク

プライベートバンクは、富裕層を対象とした資産管理を行う金融機関です。資産額や運用方針に応じて、カスタマイズされたサービスを提供します。

ヘッジファンドや優先株、優先出資証券など、さまざまな商品を取り扱っています。また、資産運用に加えて、家族やライフスタイルに関する相談やサポート(留学サポートなど)を受けることも可能です。

ただし、プライベートバンクの利用には審査があります。国内の場合、数千万円以上の資産が必要とされ、海外の場合は数億円規模が一般的です。
また、利用する際は、資産基準手数料、売買手数料、成功報酬、固定報酬などの高額な手数料が発生します。

メリット
・顧客の資産管理や運用を行う
・幅広い商品を取り扱う

デメリット
・審査がある
・高額な手数料がかかる

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5000万円の運用シミュレーション

5000万円を1%、3%、5%の利回りで運用した場合、1年後、3年後、5年後、10年後、15年後の運用資産のシミュレーションを行いました。

1%3%5%
1年後5,050万円5,152万円5,255万円
3年後5,152万円5,470万円5,807万円
5年後5,256万円5,808万円6,416万円
10年後5,525万円6,746万円8,235万円
15年後5,808万円7,837万円1億568万円
※一万円未満は切り捨て
※税金は考慮していません。

特に長期間の運用では、わずかな利回りの差が運用資産に大きな影響を与えることがわかります。

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5000万円を運用するリスク

資産運用には、信用リスク価格変動リスク金利変動リスクなど、さまざまなリスクが存在します。これらのリスクを理解することで、適切なリスク管理や自分に合った運用方法を選択することができます。

ここでは、5000万円を運用する際のリスクについて見ていきましょう。

信用リスク

信用リスクとは、株式や債券などの発行体の財務状態が悪化し、デフォルト(債務不履行)が起こる可能性のことです。具体的には、株式を発行する企業が倒産することや、債券を発行する国や地域が破綻することが挙げられます。

信用リスクが発生すると、有価証券の価値が失われ、資産が減少することになります。資産運用を行う際は、信用リスクを考慮して投資商品を選択することが重要です。

価格変動リスク

価格変動リスクとは、投資商品の価格が変動する可能性のことです。株価や基準価額などの価格は変動するため、売却時の価格が購入時よりも下がっている場合もあれば、上がっている場合もあります。

価格変動リスクがあることを考慮し、買い時や売り時を見極めることが重要です。

金利変動リスク

金利変動リスクは、金利が変動することで投資商品の価値が変動する可能性のことです。例えば、債券は金利変動の影響を受けやすい投資商品の一つです。一般的に、金利が上昇すると債券価格は下がり、金利が低下すると債券価格は上昇する傾向があります。

為替変動リスク

外貨建ての投資商品を売買する際には、為替変動リスクに注意が必要です。為替変動リスクとは、為替レートの変動により損失が発生する可能性のことです。

通常、外貨建て資産を購入した時より円高になると資産価値が減少し、円安になると資産価値が増加します。株価や基準価額だけでなく、為替レートにも注目することが大切です。

流動性リスク

流動性リスクとは、市場の流動性が低いために、希望する価格やタイミングで投資商品を売買できない可能性のことを指します。例えば、「希望より低い価格で売却することになった」「買い手が見つからず、売却までに時間がかかった」といった事態が発生し、不利益を被ることになります。

出口戦略にも影響するため、投資商品を選ぶ際には流動性リスクにも注目することが大切です。

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5000万円の資産運用を成功させるためのポイント

5000万円の資産運用を成功させるためのポイントには、分散投資時間分散長期保有などが挙げられます。
また、余剰資金を使うことや事前に出口戦略を考えることも重要です。これらのポイントを事前に理解し、実践することで、失敗リスクを軽減できます。

ここでは、5000万円の資産運用を成功させるためのポイントについて見ていきましょう。

分散投資をする

5000万円を運用する際には、分散投資を取り入れることが大切です。

分散投資とは、資産を複数の商品に分散させて投資することです。1つの商品に全資産を集中させると、その商品の価値が暴落した際に大きな損失を被るリスクがあります。
しかし、分散投資を行うことで、1つの商品の価値が下がっても、他の商品が上昇していれば損失をカバーすることが可能です。

金融庁の「資産形成の基本」では、長期投資や積立投資とともに、分散投資を推奨しています。また、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)も、分散投資によってリスクを抑えつつ、安定したリターンを確保しています。

投資のプロであっても、相場の動向を完全に予測することはできません。だからこそ、リスクを抑えるために分散投資を行うことが重要です。

時間分散をする

5000万円の資産運用を成功させるためのポイントが、時間分散をすることです。例えば1年に1000万円ずつなど、投資するタイミングを分散させることで、平均購入単価を抑えることができます。また、高値掴みのリスクも回避可能です。

一度に全額を投資し、それが高値のタイミングだった場合、利益を得ることが難しくなる可能性があります。
例えば、「毎月10日に▲商品を●万円分投資する(買い増す)」と事前に決めておけば、買い時を迷うことなく投資を継続できます。投資信託であれば、ほとんどの証券会社で自動積立の設定が可能です。

5000万円を運用する場合は、投資するタイミングを分散させ、リスクを抑えましょう。

長期保有をする

資産運用では、長期的な視点を持つことが大切です。

長期保有のメリットは、以下のとおりです。

・複利効果を得やすい
・配当金や分配金、株主優待などを受け取れる
・短期売買による損失を回避できる
・日々の値動きに一喜一憂せずに済む
・売買コストを抑えられる
・積立投資と相性が良い

長期保有は、運用益を再投資することで複利効果が得やすく、資産を大きく増やせる可能性があります。

さらに、保有期間中には配当金や分配金、家賃収入などのインカムゲインを得られるだけでなく、株主優待も受け取ることが可能です。頻繁に取引する必要がないため、日々の値動きを気にせず、売買コストも軽減できます。
また、積立投資を行えば、平均購入単価を抑えることが可能です。

余剰資金を運用する

資産運用には余剰資金を用いるのが基本です。なぜなら、資産運用にはリスクが伴い、損失を被る可能性があるためです。生活資金を資産運用に充ててしまうと、損失が出た際に、日常の支払いや返済に支障が出る恐れがあります。精神的な余裕がなくなり、冷静な判断が難しくなることもあります。

また、過度なリターンを期待してハイリスク・ハイリターンの商品を選ぶと、さらに大きな損失を招く可能性があるため注意が必要です。

5000万円を運用する場合、損失が出ても生活に大きな支障が出ないか事前に確認することが大切です。もし生活に支障が出る場合は、投資額を500万円や1000万円減らすなど、適切に調整しましょう。

出口戦略を考える

5000万円の資産運用を始める前に、出口戦略を考えることが大切です。

出口戦略を明確にすることで、目標(ゴール)までの道筋を具体的に描くことができ、適切な投資判断やリスク管理がしやすくなります。また、成果の最大化が可能です。
資産運用の出口戦略には、以下のような選択肢があります。

・一括で売却する
・定期的に売却する
・売却せずに持ち続ける

「60歳になったら一括で売却する」「利益が●円に達したら全部売る」といった一括売却は、具体的で分かりやすい方法です。事前に売却のタイミングを決めておけば、売り時に迷うことがありません。売却後は株価や基準価額の変動を気にする必要もなくなります。

「資産が●円に達したら、毎月▲円ずつ現金化する」など定期的に売却する方法もあります。この方法では、定期的に現金化し、残った資産は継続して運用できるため、配当金や分配金の収入を保つことが可能です。そのときの期待リターンやリスクを考慮して売却する商品を選ぶことができます。

また、株式や投資信託などを売却せずに保有し続ける方法もあります。この場合、配当金や分配金の収入を維持できますし、売却のタイミングを考える必要もありません。ただし、将来的には相続の対象となることを理解しておきましょう。

出口戦略を考えるのが難しい場合は、専門家に相談してアドバイスを受けることをおすすめします。

プロ・専門家に相談をする

5000万円の資産運用を成功させるために、専門家に相談することを検討しましょう。

資産運用の専門家は、幅広い知識と豊富な経験を持ち、資産額や目的に応じて適切な運用プランを提案します。また、売買方法や相場分析、ポートフォリオの組み方などに関するアドバイスを受けることも可能です。

専門家に相談することで、5000万円の資産運用に関する有益な情報を得られ、失敗のリスクを軽減し、成功率を高めることができます。

銀行、証券会社、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)など、相談先は多岐にわたるため、自分のニーズに合った専門家を選ぶことが大切です。
それぞれの特徴は、以下のとおりです。

●銀行
多くの銀行が資産運用に関するサービスを提供しており、普段利用している店舗で相談することも可能です。

銀行は店舗が多く、比較的アクセスが良い立地にあるため、利用しやすい点が魅力です。定期預金や投資信託などの商品を取り扱い、一部の銀行では独自のポイントサービスも提供しています。

ただし、取り扱う商品の種類が限られているため、適切な商品や運用プランを提案してもらえない可能性があります。また、投資信託の手数料が高い場合もあるので注意が必要です。

メリット・店舗数が多く利用しやすい
・独自の特典を提供している場合がある
デメリット・商品の選択肢が限られている
・手数料が高い
・自社に都合の良い商品を勧められる場合がある
主な取扱商品定期預金、投資信託など

●証券会社
主に店舗型(対面型)の証券会社では、個人向けの資産運用相談を受け付けています。また、ネット証券ではセミナーなどでの相談が可能です。

証券会社には、資産運用の専門家が多数在籍し、幅広い知識や経験にもとづいた運用プランを提案しています。

証券会社は、取り扱う商品の種類が豊富なため、ニーズに合わせた商品選択が可能です。また、一部の証券会社では、ポイントサービスやキャッシュバックなどの特典も用意されています。

ただし、証券会社の店舗数は銀行に比べて少ないため、対面での相談を希望する場合には立地の不便さを感じることがあります。また、自社にとって都合の良い商品を勧められる場合もあるため注意が必要です。

メリット・商品の種類が豊富
・専門家が多数在籍している
・独自の特典を提供している場合がある
デメリット・店舗数が少ない
・自社に都合の良い商品を勧められる場合がある
主な取扱商品株式、投資信託、REIT、ETF、債券など

●IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)
IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)は、個人で活動する資産運用の専門家です。顧客のライフステージや資産額、目的に応じて運用プランを提案し、売買のサポートも行います。

IFAは、証券会社や金融機関と業務委託契約を結んで活動しているため、特定の機関に属さず、中立的な立場でアドバイスができるのが特徴です。そのため、顧客のニーズに最適な商品や運用プラン、ポートフォリオを提案することができます。また、転勤がないため、長期的なサポートも可能です。

ただし、IFAに相談する際には手数料が発生することがあるため、事前に確認が必要です。

メリット・中立的な立場でのアドバイスが可能
・長期的なサポートが提供できる
デメリット・手数料が発生する場合がある
・知名度が低い
主な取扱商品株式、投資信託、ETF、債券、保険など

自分のニーズに合った相談先を選び、資産運用のアドバイスを受けましょう。

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よくある質問

ここでは、5000万円の資産運用に関するよくある質問について見ていきましょう。

5000万円の運用した場合に配当金だけで生活は可能?

5000万円の運用から得る配当金だけで生活するのは難しいでしょう。

日本取引所グループ「株価平均・株式平均利回り」によると、東証プライム市場の株式の平均利回りは2.09%です(加重平均利回り、2024年6月時点)。

例えば、5000万円で2%の配当利回りだと年間の配当金は約100万円になります。

高配当株ばかりを購入して、利回りが5%だった場合でも、年間の配当金は約250万円です。さらに、配当金からは税金が差し引かれるため、実際に手元に残るお金はさらに少なくなります。
生活費にもよりますが、この配当金だけで生活するのは難しい可能性が高いです。

まとめ

5000万円を運用して資産を増やすことは、インフレや円安対策に有効です。おすすめの運用方法としては、投資信託、株式投資、債券投資、不動産投資、REITなどがあります。

事前に専門家に相談し、運用プランや出口戦略を決めることが大切です。また、分散投資や長期保有を心がけることで、損失リスクを軽減することができます。

現在、日経平均やTOPIX、NYダウ、S&P500など、多くの指標が過去最高値を更新しています。ぜひ、この機会に5000万円の資産運用について考えてみましょう。

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恵比寿不動産 資産コンサルティング事業部

大手証券会社・信託銀行出身のメンバーで資産運用に関わる様々な情報を発信。「資産運用の相談窓口」では、株式・債券・投資信託など今までの経験を生かした資産運用に関するあらゆる悩みや疑問を解消し、全てのお客様にマッチした資産アドバイザー(IFA)を紹介することをミッションに掲げている。

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