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初心者におすすめの投資とは?投資の種類や投資方法を解説

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この記事のポイント

  • 初心者には、投資信託、ロボアドバイザー、ミニ株投資などがおすすめ

  • 新NISAやiDeCoを活用することで、節税しながら資産形成が可能

  • 投資に関する疑問点は、専門家であるIFAに相談するのがおすすめ

投資を始めようと思ったときに多くの人が悩むのが、どの投資商品を選べばよいのかわからないことです。
投資商品にはさまざまな種類があり、それぞれ特徴やメリット、注意点が異なります。初心者が安易にハイリスクハイリターンの商品に手を出すと、資産を一気に失うリスクがあるため注意が必要です。

初めての投資だからこそ、商品選びは慎重に行うことが大切です。この記事では、初心者におすすめの投資商品や方法、注意点について解説していますので、ぜひ参考にしてください。

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目次

投資とは?

投資とは、利益を期待して、株式、投資信託債券、コモディティ、不動産などの資産に資金を投入することです。

普通預金や定期預金は安全性が高いものの、金利が低いため、10年や20年預けても資産はほとんど増えません。
老後資金、子どもの教育資金、マイホーム資金などのために投資を始める人が増えており、資産を増やすことはインフレ対策にもなります。

投資で得られる収益には2つのタイプがある

投資で得られる収益には「キャピタルゲイン」と「インカムゲイン」の2つのタイプがあります。

キャピタルゲインは資産の売却によって得られる利益インカムゲインは資産を保有している間に得られる利益です。

これらの特徴や違いを理解することで、資産運用に関する情報がよりわかりやすくなります。また、自分の投資スタイルを決める際に、どちらの利益を重視するかの判断にも役立ちます。
キャピタルゲインとインカムゲインの特徴は、以下のとおりです。

キャピタルゲイン

キャピタルゲインとは、株式、投資信託、不動産、金などに投資し、保有中に価格が上昇して購入時の価格を超えた際に売却することで得られる利益になります。つまり、「売買によって得られる利益=キャピタルゲイン」です。

キャピタルゲインの主な例は以下のとおりです。

・40万円で取得した株式を50万円で売却し、10万円の利益を得た。
・基準価額1万5,000円で購入した投資信託を2万円で売却し、利益が出た。
・2,000万円で購入した不動産を3,000万円で売却した。

キャピタルゲインの特徴は、インカムゲインと比べて大きな利益が期待できる点です。「半年で株価が2倍になった」「不動産価格が高騰して1年で30%上昇した」といった短期間での大きなリターンが期待できます。

ただし、価格が上がれば売却差益が得られる一方で、価格が下がると売却差損が発生するリスクがあります。短期間で大きな損失が出る可能性もあるため、リスク管理や資金の運用には十分な注意が必要です。

インカムゲイン

インカムゲインとは、株式、投資信託、不動産などの資産を保有している間に得られる利益のことです。具体的には、株式の配当金、投資信託の分配金、不動産の賃料収入などがあります。

インカムゲインの特徴は、資産の価値に関係なく、一定の利益を得られる点です。売買のタイミングを気にせず、保有しているだけで継続的にリターンを受け取ることができます。

ただし、インカムゲインが必ず発生するわけではありません。例えば、配当金がない株式や、業績悪化により減配(配当金の減少)や無配(配当金の停止)になる企業もあります。
不動産も入居者がいれば賃料収入を得られますが、空室の場合は収入がなくなるリスクがあります。

インカムゲインを狙って投資を行う際は、目先の利益だけでなく、長期的に安定したリターンが期待できるかどうかを慎重に見極めることが大切です。

初心者におすすめの投資種類一覧

初心者におすすめの投資の種類には、投資信託、ロボアドバイザー、不動産クラウドファンディング、ミニ株、ポイント投資などがあります。

これらは少額から始められるため、比較的ハードルが低く、気軽に取り組むことができます。また、分散投資がしやすく、リスクを抑えた運用が可能です。
ここでは、初心者におすすめの投資の種類を紹介します。

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投資信託

投資信託は、多くの投資家から集めた資金を株式や債券、不動産などの資産で運用する金融商品です。投資先の選定や運用指示は、投資のプロであるファンドマネージャーが行います。

投資信託では、「運用会社」「販売会社」「信託銀行」の3つの機関がそれぞれの役割を担っています。

運用会社(委託者)調査・分析にもとづいて投資信託を設定し、運用指示を担当
販売会社投資信託の募集・販売を担当
信託銀行(受託者)資産の保管・管理を担当

また、投資信託は大きく「インデックスファンド」「アクティブファンド」の2種類に分類されます。

インデックスファンド日経平均株価、NYダウ、MSCI コクサイ・インデックスなど、特定の指数に連動するパフォーマンスを目指す投資信託
アクティブファンド特定の指数を上回るパフォーマンスを目指す投資信託

投資信託のメリットは、以下のとおりです。

・運用を専門家に任せられる
・少額から始められる
・積立投資が可能
・分散投資ができる
・NISAを利用すれば非課税

投資信託は運用を専門家に任せられるため、投資後は頻繁にチェックする必要がありません。また、100円から購入できる証券会社もあるため、少しずつ始めたい方も安心です。

積立投資の設定が可能で、証券会社によってはクレジットカード決済による積立も利用できます。さらに、新NISAを活用すれば非課税で運用することが可能です。

投資信託は多数の株式や債券、不動産に投資するため、リスク分散を図ることができます。
ただし、以下の点に注意が必要です。

・手数料が発生する
・短期間で大きな利益を得るのは難しい
・タイムリーな売買ができない
・価格変動リスクや為替リスクがある

投資信託は、購入時手数料、信託報酬(保有期間中にかかる手数料)、信託財産留保額(解約時にかかる手数料)が発生します。長期投資を前提とした分散投資のため、短期間で大きな利益を狙うのにはあまり向いていません。

さらに、投資信託の基準価額は1日に1回しか算出されないため、リアルタイムでの売買はできません。

米ドルなどの外貨建て、新興国の債券や不動産、日本の株式を対象とするなど、さまざまな投資信託があります。

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ロボアドバイザー

投資初心者には、ロボアドバイザーを利用した資産運用もおすすめです。

ロボアドバイザーは、独自のアルゴリズムとAIを用いた資産運用サービスで、「アドバイス型」「投資一任型」の2種類があります。

アドバイス型アドバイス型のロボアドバイザーは、投資額やリスク許容度、目的・目標に応じた運用プランやポートフォリオを提案します。
投資一任型投資一任型のロボアドバイザーは、運用プランやポートフォリオを提案し、売買や運用、リバランスも行います。

ロボアドバイザーを利用するメリットは、以下のとおりです。

・資産運用を自動で行える
・客観的なアドバイスにもとづいて判断できる
・少額から始められる
・分散投資が可能

ロボアドバイザーに資産運用を任せることができます。多くのロボアドバイザーは「長期・積立・分散」を基本とし、利用者の目的やリスク許容度に応じたポートフォリオで自動的に運用します。

運用を任せることで、チャートを確認したり、売買のタイミングを悩んだりする必要がなくなります。市場や相場の過去のデータにもとづいて運用プランの提案やアドバイスを行うため、利用者は客観的な情報を参考にして投資判断が可能です。

1万円から始められるロボアドバイザーもあるので、気軽に始めることができます。
ただし、以下の点に注意が必要です。

・手数料が高い
・短期間で大きなリターンを得るのは難しい
・NISA非対応の場合もある

ロボアドバイザーは手数料が高い傾向があります。手数料が預かり資産に対して年1%を超えることも多く、投資信託やETFと比較するとコストがかさむ可能性があります。

また、長期的な視点で分散投資を行うため、短期間で大きなリターンを得るのは難しいです。ロボアドバイザーによってはNISAに非対応の場合もあるため、利用前に確認しておくことが大切です。

少額不動産投資(不動産クラウドファンディング)

不動産クラウドファンディングは、インターネットを活用し、多くの投資家から集めた資金をもとに賃貸物件やオフィスビル、商業施設、ホテル、倉庫などを取得・運用し、その利益を投資家に分配する仕組みです。

不動産クラウドファンディングのメリットは、以下のとおりです。

・少額から投資が可能
・利回りが高い
・運用は専門家に任せられる
・社会貢献につながる
・運用期間が短い案件も多い

一般的な不動産投資では数千万円の資金が必要ですが、不動産クラウドファンディングは、1口1万円から投資が可能です。利回りが5%〜10%の案件もあり、高利回りの運用が期待できます。
また、物件の運用や管理は専門家が行うため、投資後の手間がかかりません。

地方創生を目的としたプロジェクトや、保育園・介護施設への投資案件もあり、社会貢献できる点も魅力です。運用期間が3ヶ月〜6ヶ月程度と短い案件も多く、資金の拘束期間が比較的短く抑えられます。
ただし、以下の点に注意が必要です。

・レバレッジを活用した投資ができない
・原則として途中解約が不可
・分配金が受け取れないケースもある

通常の不動産投資は金融機関からの融資を活用することで、自己資金の何倍もの金額で取引ができます。しかし、不動産クラウドファンディングでは融資を利用できないため、レバレッジを活かした投資はできません。

また、運用期間中の途中解約は原則できず、不動産の運用状況によっては分配金が支払われないこともあります。

ミニ株投資(単元未満株取引)

ミニ株投資(単元未満株取引)も投資初心者にはおすすめです。

通常、株式投資の取引単位は1単元=100株です。そのため、株価が2,000円の場合、20万円の資金が必要になります。ミニ株投資では、1株や10株など、100株未満の単位で株を売買できるため、株価が2,000円の銘柄は2,000円(1株)や2万円(10株)で購入可能です。

証券会社によっては「かぶミニ(楽天証券)」や「S株(SBI証券)」といった独自の名称が付けられていることもあります。

ミニ株投資のメリットは、以下のとおりです。

・少額から株式投資を始められる
・分散投資がしやすい
・配当金も受け取れる

ミニ株投資の最大の魅力は、1株や10株単位で株式投資ができる点です。

例えば、ソニーグループ(6758)の株価が1万3,365円の場合、100株単位では133万6,500円の資金が必要ですが、ミニ株投資であれば1万3,365円で1株を購入することも可能です。※株価は2024年9月20日の終値

そのため、「●●の株を買いたいが資金が足りない」といった場合でも、ミニ株投資なら購入できるチャンスがあります。

また、少額から始められるため、投資余力を確保しやすく、分散投資も行いやすいのが特徴です。銘柄によっては、ミニ株投資で配当金を受け取れることもあります。
ただし、以下の点に注意が必要です。

・一部の証券会社でしか取り扱われていない
・リアルタイムで取引ができない
・手数料が高い

ミニ株投資を提供していない証券会社もあるため、口座開設前に確認が必要です。また、ミニ株投資は発注タイミングが事前に決まっているため、リアルタイムでの取引はできません。手数料もやや高めの傾向があります。

ポイント投資

ポイント投資とは、クレジットカードの利用やスマホ決済、各種サービスで貯まったポイントを活用して投資する方法です。

1ポイント=1円相当として利用でき、株式や投資信託、ETFなどをポイントで購入できるため、投資初心者に人気があります。
ポイント投資のメリットは、以下のとおりです。

・投資の練習として活用できる
・気軽に始められる
・余ったポイントを有効活用できる
・少額からスタート可能

ポイントを利用して株式や投資信託を購入できるため、「初めてで手元資金をあまり使いたくない」という方でも、気軽に始められます。余ったポイントを放置せず、有効に活用し、資産の一部として運用することができます。また、積立投資に対応している場合もあり、長期的な運用も可能です。
ただし、以下の点に注意が必要です。

・選べる商品が少ない場合がある
・ポイント投資に対応していない証券会社もある
・手数料が発生することがある

ポイント投資は、株式や投資信託の選択肢が限られる場合があります。そのため、希望する商品に対してポイント投資ができないこともあるので注意が必要です。また、証券会社や金融機関によっては、ポイント投資に対応していない場合もあります。

ポイント投資も通常の投資と同様に、購入時の手数料や信託報酬(投資信託の場合)がかかるため、コストを考慮して運用することが大切です。

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投資で利用すべきおすすめの制度

投資におすすめの制度は、NISA、つみたてNISA、iDeCoです。これらの制度を利用することで、運用益が非課税となり、税負担を軽減しながら資産運用が可能です。

各制度の特徴について詳しく見ていきましょう。

NISA

2014年1月から導入されたNISAは、個人投資家向けの少額投資非課税制度です。

株式や投資信託で得た分配金、配当金、売却益には、通常20.315%(所得税15%、復興特別所得税0.315%、住民税5%)の税金が課されます。例えば、100万円の利益が出た場合、約20万3150円が税金として差し引かれ、手元には約79万6850円しか残りません。

しかし、NISA口座で得た利益は非課税のため、100万円の利益がそのまま受け取れます。NISAを活用することで、税金を抑えながら資産形成が可能です。

また、2024年からは「新NISA」として大幅に拡充され、「つみたて投資枠」「成長投資枠」の2つの枠が設けられています。非課税保有限度額は合計1,800万円(成長投資枠は1,200万円)です。

以下は、新NISAの詳細です。

つみたて投資枠成長投資枠
非課税保有期間無制限
年間投資枠120万円240万円
非課税保有限度額1,800万円 ※成長投資枠は内数1,200万円
投資対象商品長期・積立・分散投資に適した投資信託(金融庁の基準をクリアした商品)上場株式、投資信託、ETF、REITなど
非課税対象売却益、配当金、分配金
併用併用可
対象年齢18歳以上
※金融庁「NISAを知る」をもとに筆者が作成

つみたて投資枠の対象となる投資信託は、ノーロード(販売手数料が無料)、信託報酬が一定水準以下(国内資産を対象とする指定インデックスの場合は0.5%以下など)、毎月分配型ではないといった要件を満たした商品です。
成長投資枠では、ETFやREITなども投資対象となります。

新NISAの口座は、証券会社や銀行で無料で開設可能です。各社で特徴やサービス、取扱商品、キャンペーンに違いがあるため、自分に合った金融機関で口座を開設することをおすすめします。

参考:金融庁「NISAを知る
   金融庁「2023年までのNISA

つみたてNISA

つみたてNISAは、長期・積立・分散投資を支援する非課税制度として2018年に導入されました。ノーロードや毎月分配型でないなど、国が定めた基準を満たす投資信託が対象です。

年間の非課税投資枠は40万円で、非課税期間は最長20年間となっています。つみたてNISAで運用する投資信託から得た利益には税金がかかりません。

ただし、つみたてNISAの口座開設は2023年で終了しています。そのため、新たに口座を開設することはできませんが、すでに運用中のつみたてNISA口座については、最長20年間引き続き非課税での運用が可能です。

つみたてNISAの詳細は、以下のとおりです。

口座開設期間2023年まで
年間投資枠40万円
非課税保有期間最長20年
口座開設期間2023年まで
非課税保有限度額600万円
投資対象商品長期・積立・分散投資に適した投資信託(金融庁が定めた基準を満たす商品)
非課税対象売却益、分配金
対象年齢18歳以上

2024年に開始された新NISAの「つみたて投資枠」は、つみたてNISAに比べて年間投資枠が40万円から240万円に増加し、非課税保有期間も最長20年から無制限に拡大されています。

なお、つみたてNISAと新NISAは異なる口座であるため、つみたてNISAの運用資産を新NISAにロールオーバー(移管)することはできません。

参考:金融庁「2023年までのNISA

iDeco

個人型確定拠出年金「iDeCo」は、私的年金の一種で、資産運用におすすめの制度です。iDeCoは、月々5,000円から1,000円単位で掛金を設定し、自分が選んだ商品で運用します。運用商品には、定期預金、投資信託、保険などがあり、運用資産を引き出せるのは原則60歳以降です。

iDeCoの魅力は、運用益が非課税になり、さまざまな控除が受けられる点です。

●iDeCoの魅力
・利益に税金がかからない
・掛金が所得控除の対象
・受け取り時にも控除の対象

通常、金融商品を運用して得た利益には20.315%の税金がかかりますが、iDeCoで得た利益には税金がかかりません。分配金などが非課税で再投資できるため、複利効果も得やすくなります。

また、iDeCoの掛金は小規模企業共済等掛金控除(所得控除)の対象となり、所得税や住民税の軽減が期待できます。

iDeCoでは運用資産を引き出せるのは原則60歳以降ですが、受け取り方法は「一時金」「年金(5年以上20年以下)」「一時金と年金の組み合わせ」の3つから選択可能です。受け取り時には、公的年金等控除や退職所得控除が適用されます。
このように、iDeCoは運用益の非課税や控除を活用しながら節税できるため、老後資金対策としておすすめの制度です。

iDeCoは証券会社や銀行で口座を開設できます。

参考:iDeCo公式サイト
   国税庁「小規模企業共済等掛金控除

初心者がにおすすめの投資方法

初心者におすすめの投資方法として、ローリスク・ローリターンの商品を選ぶ、余剰資金で始める、長期投資を行う、分散投資をすることが挙げられます。
これらの方法を取り入れることで、リスク管理や資金管理がしやすくなり、損失リスクの軽減にもつながります。

ここでは、初心者におすすめの投資方法について確認していきましょう。

ローリスクローリターンの金融商品を選ぶ

投資初心者は、まずローリスクローリターンの金融商品を選ぶことをおすすめします。

株式投資や投資信託、FX、仮想通貨、不動産投資など、投資には利益を得るチャンスがありますが、同時に損失のリスクもあります。どんなに経験豊富な投資家でも、100%確実に利益を出すことはできません。予想外に価格が動き、損失を被ることがあります。

初心者の場合、知識や経験が少ないため、損失リスクはさらに高まります。ハイリスクハイリターンの投資で一度に大きな損失を出してしまうと、投資を続けることが難しくなるかもしれません。

ローリスクローリターンの金融商品なら、利益は少ないものの、損失も小さく抑えられます。たとえ失敗してもダメージは小さく、投資を続けやすくなります。

まずはリスクの低い商品で経験を積み、知識やノウハウを身につけたうえで、少しずつステップアップしていくのが理想的です。
少額投資や分散投資が可能で、比較的ボラティリティ(価格変動)が小さい金融商品を選ぶのがよいでしょう。

余剰資金で始める

投資を始める際は、初心者に限らず余剰資金を使うことが大切です。

投資には損失リスクがあり、運用によって資産が減る可能性もあります。生活資金を使って大きな損失を出してしまうと、日常生活に支障をきたす恐れがあります。

また、投資商品の流動性が低い場合は、必要なときにすぐ現金化できないこともあるため注意が必要です。支払いや返済に影響を及ぼし、最悪の場合、家庭崩壊の原因にもなり得ます。

投資は「損をする可能性がある」という点を理解し、万が一投資資金がなくなっても生活に大きな影響が出ない余剰資金で始めるようにしましょう。

もし「投資を始めたいが余剰資金がない」という場合は、スキルアップや副業による収入増、節約による支出減などを検討し、まず余剰資金を確保することをおすすめします。

投資は誰もが確実に資産を増やせるわけではなく、運用の結果、資産が減少している人も多くいることを忘れてはいけません。

長期投資をする

資産運用は長期的な視点で行うことをおすすめします。長期投資をおすすめする理由は、次のとおりです。

・毎日値動きをチェックしなくて済む
・短期的な価格変動に一喜一憂する必要がない
・インカムゲインを狙える
・短期投資と比べてコストを抑えやすい
・複利効果が期待できる
・積立投資が可能

スキャルピングやデイトレードなどの短期投資では、毎日の値動きをチェックする必要があります。これには時間を確保するだけでなく、チャートの見方やテクニカル分析を学ぶことが必要で、仕事や家事、子育てで忙しい方には大きな負担です。

また、「今日は株価が200円上がった」「株価が4%下がった」といった日々の価格変動に一喜一憂することで、ストレスがたまることもあります。

長期投資では短期的な価格変動を気にする必要がなく、毎日値動きをチェックしなくても問題ありません。配当金や分配金、株主優待を受け取りながら、数年から数十年のスパンで運用を行います。

短期投資と比べて売買回数が少ないため、取引コストを抑えることが可能です。また、配当金などを再投資することで複利効果を活かしながら、長期的な資産形成を目指せます。

さらに、長期投資は積立投資とも相性が良く、投資信託で自動積立を設定すれば、売買のタイミングに悩むこともありません。

分散投資をする

投資初心者には、分散投資を前提にポートフォリオを設定することをおすすめします。
分散投資とは、複数の投資先に資産を分散させることでリスクを軽減する手法です。

例えば、投資資金を一つの商品に集中させると、その商品の価格が暴落した際に大きな経済的ダメージを受けることになります。しかし、投資先を複数に分ければ、リスクを分散できるため、一つの商品が暴落しても大きな影響を避けられます。

分散投資を推奨する「卵は一つのカゴに盛るな」という言葉は有名です。

また、投資先を分散するだけでなく、投資のタイミングを分散させることも効果的です。「毎月1日に購入する」など時間を分散させることで、平均購入単価を抑えることができます。

金融庁やGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)、全国銀行協会など、多くの機関や証券会社、有名な投資家が分散投資を推奨しています。

投資信託や積立投資は、比較的手軽に分散投資ができる方法としておすすめです。

参考:金融庁「資産形成の基本
   一般社団法人 全国銀行協会「投資のリスクを減らすポイントは「分散投資」と「長期投資」
   GPIF「分散投資の意義③卵を一つのかごに盛るな

初心者が投資を始める際の注意点

投資初心者が気をつけるべき点は、ハイリスクハイリターンの投資に手を出さないことや、十分に調べずに始めないことです。

これらの注意点を理解することで、大きな損失を防ぐことができます。
焦らず、まずはしっかりと知識を身につけ、リスクを抑えた投資から始めるのが安全です。

初心者が投資を始める際の注意点について詳しく説明します。

ハイリスクハイリターンの投資はしない

資産運用が初めての方は、ハイリスクハイリターンの投資は避けましょう。

「1時間で1万円以上稼げるかもしれない」「うまくいけば1週間で30万円以上得られるかもしれない」といった期待からハイリスクハイリターンの投資に手を出しがちですが、うまくいくことはほとんどありません。

1度うまくいっても、運の要素が強く再現性がない手法が多いため、続けるうちに大きな損失を被る可能性があります。

一般的にハイリスクハイリターンとされる投資商品には、FX、仮想通貨(暗号資産)、先物取引、オプション取引などがあります。また、新興国の株や債券、不動産もハイリスクハイリターンの傾向があるため、注意が必要です。

ハイリスクハイリターンの投資は、経験豊富な投資家でもリスクが高く敬遠することが多いです。初心者がこれらに手を出すのは危険だと考えておきましょう。

どうしてもハイリスクハイリターンの投資を行いたい場合は、まずはローリスクローリターンの商品で経験を積んでから検討することをおすすめします。

何も調べずに投資をしない

初心者が投資を始める際の注意点の一つが、何も調べずに投資をしないことです。

何も調べずに投資を始めると、運任せのギャンブルになりかねません。また、リスクを十分に理解していないため、大きな損失が出る可能性が高くなります。

投資を始める前に、商品の特徴やリスクについてしっかり学んでおくことが大切です。
例えば、株式投資や投資信託を検討しているなら、以下の内容を勉強しておくことをおすすめします。

・指標(利回り、PER、PBRなど)
・チャートの見方
・テクニカル分析
・ファンダメンタルズ分析
・各種リスク
・注文方法
・株式投資や投資信託の仕組み
・円安・円高の影響
・主要な経済指標や指数 など

勉強方法として、本や動画、Webサイト、セミナーなどがあります。
大切なお金を運用し、損失リスクも伴うため、基本的な知識をしっかり身につけたうえで投資を始めることが大切です。

投資のことならIFAに相談がおすすめ

投資に関する相談をしたい場合、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)に相談することをおすすめします。

IFAは、資産運用の専門家であり、証券会社や金融機関と業務委託契約を結んで活動する金融商品仲介業者です。
投資に関する相談先として、証券会社や銀行、FP(ファイナンシャルプランナー)もありますが、IFAをおすすめする理由は、次のとおりです。

・中立的な立場でアドバイスをしてくれる
・相談者に最適な運用プランや投資商品を提案してくれる
・長期的なサポートが期待できる
・最新の投資情報を提供してくれる

証券会社や銀行などに相談すると、自社にとって都合の良い商品を提案されることがありますが、IFAはこれらの機関に所属していないため、中立的な立場でアドバイスや商品提案を行えます。これにより、相談者に最適な運用プランや投資商品が明確になります。

また、証券会社や銀行の社員は転勤や異動があるため、長期的なサポートは難しいことが多いです。しかし、IFAは転勤や異動がないため同じ担当者から一貫したサポートを受けることができます。

さらに、金融や経済に関する最新情報や投資に役立つ知識を提供してもらえる点も魅力です。
ただし、IFAによっては相談料が発生することがあるため、事前に相談料の有無と金額を確認しておきましょう。

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まとめ

投資初心者には、投資信託、ロボアドバイザー、ミニ株投資、不動産クラウドファンディング、ポイント投資などがおすすめです。

また、新NISAやiDeCoを利用すれば、非課税での運用が可能です。

余剰資金を使い、ハイリスク・ハイリターンの商品を避け、事前にしっかりと学ぶことで、破産リスクや損失リスクを軽減できます。IFAに相談してみるのもおすすめです。

投資に興味がある方は、早速動き出してみましょう。

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恵比寿不動産 資産コンサルティング事業部

大手証券会社・信託銀行出身のメンバーで資産運用に関わる様々な情報を発信。「資産運用の相談窓口」では、株式・債券・投資信託など今までの経験を生かした資産運用に関するあらゆる悩みや疑問を解消し、全てのお客様にマッチした資産アドバイザー(IFA)を紹介することをミッションに掲げている。

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