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マンションの売り時はいつ?2025-2026年の市場動向と築年数で判断

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檜垣知宏:宅地建物取引士のアバター

檜垣知宏:宅地建物取引士

この記事のポイント

  • 2025年以降の市場は金利上昇などの懸念から不透明。

  • 高値水準が続く中、ピークを見極める必要あり。

  • 築年数、税金の特例期間、柔軟の多い季節、自身のライフイベントの4つの基準を総合的に判断する。

マンションの売り時はいつが良いのか、所有者にとっては大きな関心事です。
特に近年の価格高騰を受け、2025年以降の動向が気になる方も多いでしょう。
最適な売り時を判断するには、不動産市場全体のトレンドを把握しつつ、所有するマンションの築年数や個人のライフプランといった複数の要素を総合的に考慮することが不可欠です。

本記事では、最新の市場動向から、資産価値を最大化するための具体的な判断基準、そして今からできる準備まで、マンション売却の「いつ」に答えるための情報を解説します。

目次

【2025-2026年】マンション市場の最新動向と今後の価格予測

2022年から2025年にかけて、マンションの相場は高騰を続けてきました。
特に東京や大阪などの都心部では、新築・中古を問わず価格上昇が顕著です。
この背景には、建築費の上昇や低金利、旺盛な住宅需要があります。

しかし、2025年から2026年にかけては、日銀の金融政策変更による金利上昇の可能性や、高騰の反動による需要の落ち着きも懸念されています。
価格がピークに近いという見方もある一方で、都心部の需要は底堅く、大幅な下落は考えにくいという意見もあり、今後の動向を慎重に見極める必要があります。

現在のマンション価格が高騰している3つの理由

現在の分譲マンション価格が高騰している主な理由は3つ挙げられます。
第一に、ウッドショック以降の建築資材価格の高騰や、建設業界の人手不足による人件費の上昇が、新築マンションの価格を押し上げ、中古市場にも影響を与えています。

第二に、長らく続いた低金利政策により住宅ローンが借りやすく、共働き世帯の増加も相まって購入需要が底堅い状況です。
第三に、円安を背景に海外の投資家が日本の不動産を割安と判断し、都心部の物件を中心に投資目的の購入が増えていることも、市場全体の価格を押し上げる要因となっています。

今後の価格変動に影響する住宅ローン金利の動き

今後のマンション価格を占う上で、住宅ローン金利の動きは極めて重要な要素です。
長らく続いたマイナス金利政策が解除され、長期金利が上昇傾向に転じると、住宅ローンの固定金利も上昇する可能性が高まります。
金利が上昇すれば、買主の毎月の返済額が増加するため、購買意欲が減退し、高額な物件は売れにくくなる傾向があります。

これにより、マンション市場全体の需要が落ち着き、価格の上昇が抑制されたり、場合によっては下落に転じたりするシナリオも考えられます。
今後の金融政策の動向は、売却タイミングを計る上で注意深く見ていく必要があります。

海外投資家の動向が日本の不動産市場に与える影響

近年の円安は、海外投資家にとって日本の不動産を非常に魅力的な投資対象にしています。
自国通貨建てで見ると、都心の一等地の物件ですら割安に感じられるため、特に富裕層や機関投資家からの資金流入が活発化しています。
この動きは、都心部の高級マンションやオフィスビルを中心に価格を押し上げる大きな要因となっており、その影響は周辺エリアにも波及しています。

今後、為替レートが円高に振れたり、海外の経済情勢が変化したりすると、投資マネーの流れが変わる可能性も否定できません。
海外投資家の動向は、今後の日本の不動産市場の価格を左右する重要な変数の一つです。

資産価値を最大化する!マンション売却5つのタイミング判断基準

マンション市場全体の動向も重要ですが、最終的な売却のタイミングは個別の事情によって大きく異なります。
資産価値を最大化し、有利な条件でマンションを売るためには、市場の波に乗るだけでなく、自身の物件が持つポテンシャルを最大限に引き出せる時期を見極めることが肝心です。

ここでは、築年数、税金、季節、そしてライフイベントという4つの具体的な判断基準を解説します。
これらの基準を総合的に考慮し、売り抜けの好機を探ることが、後悔しないマンション売却につながります。

【基準1】築年数による価格下落率から最適な時期を見極める

マンションの資産価値は、一般的に築年数が経過するごとに下落していきます。
特に新築から築10年までの下落率が大きく、その後は緩やかになる傾向があります。
そのため、一つの目安として「築10年以内」に売却すると、比較的高値を維持しやすいと言えます。

また、買主も築浅物件を好む傾向が強く、売りやすい時期です。
ただし、何年経てば必ず価値が下がると断定できるものではなく、立地条件や管理状態の良さによっては、築20年を超えても価値が下がりにくい物件も存在します。
自身のマンションの市場価値を定期的に確認し、下落率のカーブを見ながら判断することが重要です。

【基準2】売却益にかかる税金が安くなる所有期間の節目

マンションを売却して利益(譲渡所得)が出た場合、その利益に対して所得税と住民税が課税されます。
この税率は、マンションの所有期間によって大きく異なり、売却した年の1月1日時点で所有期間が5年以下か、5年を超えるかが大きな節目です。
5年以下の場合は「短期譲渡所得」として税率が約39%、5年を超える場合は「長期譲渡所得」となり税率が約20%まで下がります。

この税率の違いは手元に残る金額に大きく影響するため、売却益が見込める場合は、所有期間が5年を超えたタイミングで売却するほうが有利になります。

【基準3】買主が見つかりやすい季節的な需要期を狙う

不動産市場には、取引が活発になる季節的な需要期があります。
最も動きが激しくなるのは、転勤や就職、入学など新生活の準備が始まる1月から3月です。
この時期は購入希望者が増えるため、物件が売れやすく、交渉も有利に進めやすい傾向にあります。

この需要期を狙うなら、逆算して11月から12月頃には売却活動を始められるよう準備を進めるのが理想的です。
また、秋の9月から11月も、人事異動などを理由に需要が高まる時期です。
これらの繁忙期に合わせて売り出すことで、より多くの購入希望者の目に留まり、早期売却や高値売却の可能性が高まります。

【基準4】ライフイベント(住み替え・相続など)に合わせる

市場動向や税制以上に、個人のライフイベントはマンション売却の最も重要なきっかけとなります。
子供の成長に伴う広い家への住み替え、転勤、子供の独立、定年退職、あるいは相続など、家族構成やライフスタイルの変化は、最適な住まいを見直す絶好の機会です。
市場が好調な時期に売りたいと考えるのは自然ですが、自身の生活設計を無視して市場のタイミングだけを優先すると、その後の生活に支障をきたす可能性もあります。

将来的に売るつもりで買う場合でも、まずは自分たちのライフプランを軸に据え、その計画の中で最も有利な市場環境を探るという視点が大切です。

【基準5】住宅ローン控除や固定資産税の優遇期間が終了する時期

マンションを購入した際に適用される税制優遇が終了するタイミングも、売却を検討する一つの目安となります。
例えば、住宅ローン控除は原則10年(または13年)で終了し、新築時の固定資産税の軽減措置も5年(長期優良住宅は7年)で終了します。

これらの優遇措置が終わると家計への負担が増加するため、支出が上がる前に売却を判断する方も少なくありません。
特に築10年前後の物件は、市場での需要も高く資産価値が大きく落ちていないため、好条件で売却しやすいタイミングと言えます。

あなたのマンションは当てはまる?売却を検討すべきタイミングの具体例

市場全体の動向や一般的な基準とは別に、所有するマンションそのものや周辺環境の変化によって、売却に有利なタイミングが訪れることがあります。
これらの好機を逃さず、適切な時期に売りに出すことで、より高い価格での売却が期待できます。

ここでは、資産価値が向上する、あるいは買主へのアピールポイントが増える具体的な3つのタイミングを紹介します。
ご自身のマンションがこれらの例に当てはまるか、確認してみましょう。

大規模修繕工事が完了した直後

マンションでは、一般的に12年〜15年に一度、外壁の補修や屋上の防水工事などの大規模修繕工事が行われます。
この工事が完了した直後は、外観や共用部分がきれいになるため、購入希望者に与える印象が格段に良くなります。
特にタワーマンションのような大規模な区分マンションでは、修繕が計画通りに行われていることが管理状態の良さを示す指標にもなります。

買主にとっては、購入後すぐに大きな修繕費の負担が発生する心配がないという安心材料にもつながり、売却活動を有利に進められる絶好のタイミングと言えます。

周辺エリアに新しい駅や商業施設ができたとき

マンションの資産価値は、周辺環境の利便性に大きく左右されます。
最寄り駅に新しい路線が乗り入れたり、大規模な商業施設や公園がオープンしたりすると、エリア全体の人気が高まり、それが中古マンションの価格にも反映されます。
こうした再開発によって利便性が向上すると、周辺相場が価値向上をもたらすこともあり、購入希望者からの注目度も上がります。

開発計画の発表時や施設の完成直後は特に売却の好機となりやすく、メディアなどで取り上げられることで、より有利な条件で売れる可能性があります。

近隣で競合となる新築マンションが販売される前

もし近隣で大規模な新築マンションの建設計画がある場合、その販売が始まる前に売却活動を進めるのが賢明です。
魅力的な新築物件が分譲されると、そのエリアで住まいを探している購入希望者の多くが、まず新築マンションに注目します。
特に、間取りや価格帯が似ている場合、中古マンションは比較検討の対象として不利になる可能性があります。

競合となる新築物件が登場する前に売りに出すことで、エリア内の供給数が少ない状態で販売でき、希少性をアピールしやすくなります。
これにより、購入希望者を効率的に集め、有利な条件での売却が期待できます。

慌てて売ると損!売却を慎重に判断すべき2つのケース

不動産価格が高騰していると聞くと、つい「今が売り時だ」と焦ってしまうかもしれません。
しかし、状況によっては売却を急ぐことでかえって損をしてしまうケースもあります。

特に、売却後の資金計画や生活設計が曖昧なままでは、後悔につながりかねません。
ここでは、売れない時も含めて、売却の判断を慎重に行うべき代表的な2つのケースについて解説します。
ご自身の状況が当てはまらないか、冷静に確認することが重要です。

売却価格で住宅ローンを完済できない(オーバーローン)

オーバーローンとは、マンションの売却価格よりも住宅ローンの残高が多い状態を指します。
マンションを売却する際は、売却代金で住宅ローンを全額返済し、金融機関の抵当権を抹消しなければなりません。
もし売却価格がローン残高に届かない場合、その差額を自己資金で補填する必要があります。

この自己資金が用意できない限り、マンションを売却することはできません。
売却を検討する際は、まず査定額がローン残高を上回るかを確認し、もし下回る場合は、不足分をどう準備するかを考えてから、慎重に判断する必要があります。

売却後の住まいや生活設計が未定の状態

マンションの売却だけを先行させ、次に住む場所が決まっていない状態で話を進めるのは避けるべきです。
売却が決まると、買主の都合に合わせて引き渡し日を設定する必要があり、退去を迫られます。
もし新居が見つかっていなければ、一時的に賃貸物件などで仮住まいをすることになり、余計な引っ越し費用や家賃が発生してしまいます。

また、買い替えの場合は、売却で得られる資金が確定しないと次の購入計画も立てにくくなります。
売却後の生活を具体的にイメージし、資金計画や住まい探しの目処を立ててから売却活動を始めることが、スムーズな住み替えの鍵です。

最適な売り時を逃さないために今からできる準備

「売り時かもしれない」と感じたときに、すぐに行動に移せるかどうかは、事前の準備にかかっています。
市場のチャンスやライフイベントの到来を最大限に活かすためには、日頃から情報収集や計画立案を進めておくことが重要です。

いざという時に慌てて不利な条件で売却してしまう事態を避けるためにも、ここで紹介する3つの準備を今日から始めてみましょう。

まずは所有マンションの正確な相場価格を把握する

売却を検討する上で最も基本的な準備は、所有するマンションが「今いくらで売れるのか」という相場価格を正確に把握することです。
不動産の価値は常に変動しているため、定期的に相場をチェックすることが重要です。

相場を知るには、不動産情報サイトで近隣の類似物件の売り出し価格を調べる方法もありますが、より正確な価格を知るためには、不動産会社による査定が不可欠です。
最近では、オンラインで手軽に複数の会社へ一括査定を依頼できるサービスもあり、これらを利用して客観的な資産価値を把握しておくことが、的確な売却判断の第一歩となります。

信頼できる不動産会社の担当者を見つけておく

マンション売却の成功は、パートナーとなる不動産会社の担当者の力量に大きく左右されます。
査定価格の高さだけで選ぶのではなく、売却戦略や販売活動の内容、そして担当者の人柄や相性などを総合的に見て、信頼できるパートナーを見つけることが重要です。
複数の不動産会社に査定を依頼し、それぞれの担当者と直接会って話を聞いてみましょう。

その地域の市場に精通し、こちらの要望を真摯に聞いてくれる担当者であれば、安心して任せることができます。
いざ売却を決めた時にスムーズに連携できるよう、早い段階から相談できる関係を築いておくのが理想的です。

売却にかかる期間を逆算してスケジュールを立てる

マンションの売却は、思い立ってすぐに完了するものではありません。
一般的に、不動産会社に相談してから売買契約を経て、最終的な引き渡しが完了するまでには、3ヶ月から半年程度の期間を要します。
例えば、「子供の入学に合わせて3月までに売却したい」といった希望がある場合、その時期から逆算してスケジュールを立てる必要があります。

査定や不動産会社選び、販売活動、契約手続きなど、各ステップにかかる時間を考慮し、余裕を持った計画を立てておくことで、焦らず、納得のいく売却活動を進めることができます。

買主に好印象を与える内見対応の準備を進める

マンションを希望通りの価格で売却するためには、購入希望者が物件を見学する内見の第一印象が非常に重要になります。
内見前には室内を徹底的に掃除し、不要な家具や荷物を片付けて空間を広く見せる工夫が必要です。

また、水回りの清潔感や部屋の明るさも買主の購買意欲を大きく左右します。
居住中でありながら売却活動を行う場合は、急な内見依頼にも対応できるよう、日頃から整理整頓を心がけ、物件の魅力を最大限に伝えられる状態を保っておくことが大切です。

スムーズな交渉のために売却理由を整理しておく

内見の際、購入希望者から「なぜこのマンションを売るのか」という売却理由を尋ねられることがよくあります。
買主は物件に何か問題があるのではないかと不安に感じているため、納得のいく理由を説明できないと成約のチャンスを逃してしまう可能性があります。

家族構成の変化や子どもの成長、通勤先の変更など、前向きで具体的な理由をあらかじめ整理しておきましょう。
誠実な回答を用意しておくことで、買主に安心感を与え、その後の交渉をスムーズに進めることができます。

マンションの売り時に関するよくある質問

ここでは、マンションの売り時を検討している方が抱きがちな疑問について、Q&A形式で簡潔に解説します。
市場の動向や個別の事情を踏まえた上で、多くの方が気になるポイントをまとめました。
マンションの売り時はいつが良いのか判断する際の参考にしてください。

築何年までなら高く売れる可能性が高いですか?

一般的に、築10年以内が一つの目安です。
新築時から価格が大きく下落しておらず、設備も比較的新しいため買主からの人気が高く、高値で売却できる可能性が高いからです。
ただし、これはあくまで目安であり、何年経ったかよりも立地や管理状態のほうが資産価値を大きく左右します。

分譲マンションを売る人が増えているのはなぜですか?

近年のマンション価格高騰により、購入時よりも高く売れる可能性が高まったことで、売却益を得ようと考える人が増えているためです。
特に数年前に購入した層が、含み益を確定させる目的で売却に動くケースが目立ちます。

査定から売却完了まで、どのくらいの期間がかかりますか?

一般的に3ヶ月から半年程度が目安です。
内訳は、査定や不動産会社選びに2週間〜1ヶ月、販売活動開始から買主が見つかるまでに1ヶ月〜3ヶ月、売買契約から引き渡し完了までに1ヶ月〜2ヶ月程度かかります。
物件の人気度や市場の状況によって期間は変動します。

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まとめ

マンションの売り時は、不動産市場全体の動向と、築年数や税金、ライフプランといった個人的な要因を総合的に考慮して判断する必要があります。
2025年以降の市場は金利動向など不透明な要素も増えてくるため、価格が高止まりしている現在の市況は一つの好機と捉えることもできます。

しかし、最も重要なのは、ご自身のライフプランに沿った売却であることです。
まずは査定などを通じて所有する中古マンションの正確な価値を把握し、信頼できる不動産会社に相談しながら、最適なタイミングを見極めていくことが、後悔のない売却につながります。

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檜垣知宏:宅地建物取引士

株式会社ライフアドバンス代表取締役の檜垣知宏です。 2014年8月に設立し、恵比寿不動産という屋号で賃貸仲介・売買仲介・賃貸管理を行う不動産業者です。 不動産業界歴15年の経験を生かし、 運営しているサービスサイトである「不動産の相談窓口」の運営者も務めております。

保有資格:宅地建物取引士