所有する分譲マンションを売る場合、売却相場がいくらになるのか気になる方は多いはずです。
中古マンションの価格は、築年数が5年や10年といった経過年数や市況によって変動します。
そのため、適切な価格で売却するには、最新の不動産市況を把握し、正しい相場の調べ方を知ることが重要です。
この記事では、エリア別・築年数別の売却相場から、ご自身で価格を調べる具体的な方法、そして売却で失敗しないための注意点までを網羅的に解説します。

【2025年最新】マンションの売却価格は今が売り時?最新の市況を解説

マンションの売却価格は、建築費の高騰や都心部の需要増加を背景に、近年上昇傾向が続いています。
2025年時点でもこの流れは継続しており、特に首都圏や主要都市では高い水準を維持しています。
ただし、金利の動向によっては、住宅ローンの返済負担が増加し、買い手の購買意欲に影響を与える可能性も考えられます。
現在の市況は売り手にとって有利な状況ですが、将来的な変動リスクも考慮し、売却のタイミングを見極めることが重要です。
まずは査定を受けて、所有物件の現在の価値を把握することが、売値の目安を知る第一歩です。
【エリア別】主要都市の中古マンション売却相場

中古マンションの売却相場は、エリアによって大きく異なります。
特に首都圏や関西圏などの都市部では需要が高く、価格も上昇傾向にあります。
一方で、地方都市においても、仙台市のように再開発が進むエリアや、福岡市、札幌市といった人口が増加している都市では、堅調な価格推移が見られます。
マンションの売却を検討する際は、全国的な動向だけでなく、お住まいの地域や近隣エリアの具体的な相場を把握することが、適正価格での売却につながります。
首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)の売却相場動向
首都圏の中古マンション市場は、依然として活況を呈しています。
特に東京23区内では需要が供給を上回る状況が続き、価格は高値で推移しています。
この影響は周辺エリアにも及んでおり、神奈川県の横浜市や川崎市、さらには埼玉県や千葉県の主要駅周辺でも価格上昇が見られます。
都心部へのアクセスの良さや生活利便性の高いエリアは特に人気が高く、今後も堅調な相場が続くと予測されます。
ただし、同じ県内でもエリアによって価格動向は異なるため、より詳細な地域ごとの相場を把握することが求められます。
関西圏(大阪・兵庫・京都)の売却相場動向
関西圏の中古マンション市場も、首都圏同様に堅調な動きを見せています。
中心となる大阪府、特に大阪市では、再開発プロジェクトや2025年の大阪・関西万博開催への期待感から、不動産価格が上昇傾向にあります。
この動きは、隣接する兵庫県や京都府の主要都市にも波及しており、交通利便性の高いエリアを中心に需要が高まっています。
インバウンド需要の回復も市場を後押しする要因となっており、当面は安定した相場が続くと考えられます。
売却を検討する際は、これらの地域特性を踏まえた価格設定が重要です。
その他の主要都市(愛知・福岡・北海道)の売却相場動向
首都圏や関西圏以外の主要都市でも、中古マンション市場は活発です。
愛知県の名古屋市では、リニア中央新幹線の開業を見据えた再開発が進み、都心部を中心に価格が上昇しています。
また、福岡県福岡市は人口増加が続いており、旺盛な住宅需要を背景に相場は堅調に推移しています。
北海道札幌市も、冬季オリンピック・パラリンピックの招致活動などから注目度が高まり、不動産価格が上昇傾向にあります。
これらの都市では、地域経済の活性化や将来性が価格に反映されるため、最新の市況を注視する必要があります。
築年数で売却相場はこれだけ変わる!価格下落の目安

マンションの売却価格を左右する最も大きな要因の一つが築年数です。
一般的に、建物は築年数が経過するにつれて価値が下がり、それに伴い売却相場も値下がりします。
新築時を100%とすると、築10年で約2割、築20年で約4割下落するのが一つの目安とされています。
ただし、下落率は常に一定ではなく、築5年頃までは緩やかに、その後下落幅が大きくなり、築25年を過ぎると比較的安定する傾向があります。
購入価格から何割の価格で売却できるかは、この築年数の影響を正しく理解することが不可欠です。
築5年以内:新築に近い価格で売れる可能性が高い
築5年以内のマンションは「築浅物件」として市場で非常に人気が高く、新築時とほぼ変わらない価格、あるいは購入価格以上で売却できる可能性があります。
設備が新しく、室内や共用部分の状態が良好なため、買主にとって魅力的に映ります。
また、新築マンションの価格が高騰している影響で、状態の良い築浅中古マンションに需要が流れる傾向もあります。
同じマンション内で複数の部屋が売りに出されている場合は、間取りや階数、日当たりなどの条件で比較されるため、自身の物件の強みをアピールすることが重要になります。
築6年~10年:価格は安定するが下落が始まる時期
築6年から10年のマンションは、価格が比較的安定している一方で、徐々に下落が始まる時期にあたります。
新築時の価格から10%~20%程度下落するのが一般的です。
この時期のマンションは、まだ設備が比較的新しく、大規模な修繕も必要ない場合が多いため、購入希望者からの需要は依然として高い水準を保ちます。
特に、ファミリー層に人気の3LDKや、DINKS・単身者に需要のある2LDKなどの使いやすい間取りは、安定した価格での売却が期待できます。
市場での競合物件も増えてくるため、室内の状態を良好に保つことが査定額に影響します。
築11年~20年:大規模修繕の実施状況が価格に影響する
築11年から20年が経過したマンションでは、建物の経年劣化が目立ち始め、売却価格は新築時の6割から7割程度まで下落することがあります。
この時期に重要となるのが、大規模修繕の実施状況です。
適切な時期に外壁塗装や防水工事などの大規模修繕が行われているマンションは、維持管理状態が良いと評価され、資産価値が維持されやすくなります。
逆に、修繕が適切に行われていないと、買主の購入後の負担が増えるため、査定額が低くなる傾向があります。
必要に応じて室内をリフォームやリノベーションすることも、売却価格を高める一つの手段です。
築21年以上:立地や管理状態の良さが売却の鍵になる
築21年以上の築古に分類されるマンションは、建物の価値そのものよりも、立地や管理状態が価格を大きく左右します。
例えば、築30年や築40年を超えていても、駅からの距離が近い、周辺環境が良好であるといった利便性の高い物件は、根強い需要があります。
また、管理組合がしっかりと機能しており、修繕積立金が計画的に蓄えられ、共用部分が清潔に保たれていることも重要な評価ポイントです。
築50年に近い物件でも、これらの条件を満たしていれば、建て替えなどを視野に入れた買主から評価される可能性があります。

自分でマンションの売却相場を調べる3つの方法

不動産会社に査定を依頼する前に、自分で所有するマンションの売却相場をある程度把握しておくことは非常に重要です。
相場の目安を知ることで、不動産会社が提示する査定額が妥当かどうかを判断する基準を持つことができます。
ここでは、インターネットなどを活用して、誰でも手軽に売却相場を調べられる3つの具体的な方法を紹介します。
これらの方法を組み合わせることで、より精度の高い相場感を養うことが可能になります。
方法1:不動産情報サイトで近隣物件の売り出し価格を参考にする
SUUMOやLIFULLHOME’Sといった不動産情報サイトを活用すれば、売却を検討しているマンションと同じエリアや、似たような条件(駅からの距離、広さ、築年数など)の物件がいくらで売りに出されているかを確認できます。
これは、相場を知る上で最も手軽な方法です。
ただし、ここで表示されているのはあくまで「売り出し価格」であり、最終的に売買が成立する「成約価格」とは異なる点に注意が必要です。
また、賃貸物件の情報は直接の参考にはなりませんが、エリアの需要を測る一つの指標にはなります。
自身の住宅ローン残高と比較し、売却価格の目安を立てましょう。
方法2:「レインズ」や「不動産情報ライブラリ」で実際の成約価格を調べる
より実態に近い相場を知るためには、実際に売買が成立した「成約価格」を調べることが有効です。
国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営する「レインズ・マーケット・インフォメーション」では、過去の取引事例を匿名化された情報として閲覧できます。
また、国土交通省の「不動産情報ライブラリ」でも、地図上からエリアごとの成約価格情報を確認可能です。
これらの公的なデータを参考にすることで、不動産情報サイトの売り出し価格よりも精度の高い相場感を掴むことができ、売却による利益の見通しも立てやすくなります。
方法3:不動産の一括査定サイトで複数の会社から査定額を取得する
最も具体的で自身の物件に即した相場を知る方法は不動産の一括査定サイトを利用することです。
一度の入力で複数の不動産会社に査定を依頼できるため手間をかけずに各社の査定額を比較検討できます。
査定額は不動産会社によって異なる場合があるため複数の意見を聞くことでより客観的な相場を把握することが可能です。
また各社の担当者から査定額の根拠や販売戦略を聞くことで信頼できるパートナー探しにもつながります。
机上査定と訪問査定の2種類がありますが正確な価格を知るためには訪問査定を依頼するのが望ましいです。
マンション売却相場を調べるときの注意点

マンションの売却相場を調べる際には、いくつか注意すべき点があります。
これらのポイントを理解しておかないと、誤った相場観を持ってしまい、売却活動がスムーズに進まなくなる可能性があります。
特に、不動産会社から提示される査定額の捉え方や、売却にかかる費用や手数料を考慮に入れた資金計画の重要性について、事前に知識を深めておくことが、売却を成功させるための鍵となります。
「売り出し価格」と「成約価格」は違うことを理解する
不動産情報サイトなどで目にする価格は、売主が「この価格で売りたい」と希望する「売り出し価格」です。
これはあくまでスタート価格であり、最終的に買主と合意して売買が成立する「成約価格」とは異なるケースがほとんどです。
多くの場合、内覧後の価格交渉によって、売り出し価格から値引きされて成約に至ります。
そのため、近隣の売り出し価格だけを参考に相場を判断すると、高すぎる価格設定をしてしまい、なかなか買い手が見つからないという状況に陥る可能性があります。
必ず成約価格のデータも参考にすることが重要です。
査定額の高さだけで不動産会社を選ばない
複数の不動産会社から査定を受けると、一社だけ突出して高い査定額を提示してくることがあります。
高い査定額は魅力的に感じますが、その金額だけで安易に不動産会社を選ぶのは危険です。
中には、まず自社と媒介契約を結ぶことを目的に、売却が難しいとわかっていながら意図的に高い査定額を提示する会社も存在します。
7万戸以上のマンションデータを基にした客観的な根拠など、なぜその査定額になったのか、具体的な販売戦略とともに納得のいく説明を求めましょう。
査定額の根拠が曖昧な場合は注意が必要です。
相場より高く売却するための3つのコツ

マンション売却では、事前に相場を把握するだけでなく、少しでも高く売るための工夫が求められます。
市場の動向や買主の心理を理解し、戦略的に売却活動を進めることで、相場以上の価格で売れたという結果につながる可能性があります。
ここでは、売却のタイミングや不動産会社の選び方、交渉への備えといった、高く売るために押さえておきたい3つの具体的なコツを紹介します。
これらのポイントを実践することで、有利な条件での売却が期待できます。
コツ1:売却活動が活発になる1月~3月を狙う
不動産市場には、取引が活発になる繁忙期が存在します。
特に、新年度を前にした1月から3月は、転勤や進学に伴う住み替え需要が最も高まる時期です。
この時期は購入希望者が増えるため、物件が多くの人の目に留まりやすく、売却のチャンスが広がります。
買い手が多い状況では、強気の価格設定でも売れる可能性が高まり、不利な値引き交渉に応じる必要も少なくなります。
同様に、秋の転勤シーズンである9月から11月も狙い目です。
これらのタイミングに合わせて売却活動を開始できるよう、早めに準備を進めることが重要です。
コツ2:複数の不動産会社を比較して信頼できる担当者を見つける
マンション売却の成功は、パートナーとなる不動産会社の力量に大きく左右されます。
一括査定サイトなどを利用して複数の会社から査定を取り、それぞれの提案内容を比較検討しましょう。
査定額の高さだけでなく、その根拠や販売戦略、過去の売却実績などを確認することが重要です。
さらに、直接担当者と話をして、コミュニケーションが円滑か、質問に的確に答えてくれるかなど、信頼性を見極める必要があります。
売却活動中の報告や買主との交渉など、重要な局面を任せられる、信頼できる担当者を見つけることが成功への近道です。
コツ3:売却スケジュールに余裕を持たせて値下げ交渉に備える
マンション売却では、買主からの値下げ交渉が入ることが一般的です。
売却を急いでいると、早く手放したいという気持ちから、大幅な値下げ要求にも応じざるを得ない状況に追い込まれがちです。
このような事態を避けるためにも、売却スケジュールには十分に余裕を持たせましょう。
いつまでに売却したいという期限から逆算し、査定や内覧、契約手続きなどに要する期間を考慮して、早めに活動を開始することが肝心です。
時間に余裕があれば、安易な値下げに応じることなく、じっくりと交渉を進めることができ、納得のいく価格での売却につながります。
「仲介」と「買取」で売却相場はどれくらい違う?

マンションの売却方法には、不動産会社が買主を探す「仲介」と、不動産会社自身が直接物件を買い取る「買取」の2種類があります。
一般的に、仲介で売却する場合の価格が市場相場に近いのに対し、買取の価格は相場の6割から8割程度になる傾向があります。
これは、買取業者がリフォームなどを行って再販売するための費用や利益を、買取価格から差し引くためです。
価格は低くなりますが、買取には「早く現金化できる」「内覧対応が不要」「契約不適合責任が免責される」といったメリットがあります。
一定期間仲介で売れなかった場合に、あらかじめ決めた価格で買い取ってもらう「買取保証」というサービスもあります。

まとめ
マンションの売却を成功させるためには、まず最新の市場動向や自身の物件が所在するエリア、築年数に応じた売却相場を正確に把握することが不可欠です。
不動産情報サイトや公的データを活用して自身で相場を調べた上で、複数の不動産会社による査定を受け、客観的な価格を知りましょう。
その際は査定額の高さだけでなく、担当者の販売戦略や信頼性を見極めることが重要です。
また、売却活動のタイミングやスケジュール管理も、有利な条件を引き出すための鍵となります。
マンション売却にかかる費用なども考慮しながら、計画的に準備を進めていきましょう。
