不動産の相談窓口

3000万円で買った家はいくらで売却できるのか?相場や高く売るポイントをご紹介!

この記事の監修者

檜垣知宏:宅地建物取引士のアバター

檜垣知宏:宅地建物取引士

この記事のポイント

  • 戸建ての建物価格は約20年で1割程度まで下落する

  • 売却価格を調べるには、不動産会社の査定や近隣の成約事例を調べる方法がある

  • 高く売るためには複数の査定を比較して、事前に相場を調べておくことが重要

買い替えや引っ越しなどの事情で、自宅の売却を考えている方も多いのではないでしょうか。しかし築年数が経過した自宅が、どれくらいの価格で売却できるか気になる方も多いでしょう。

自宅を売却する際には、築年数が浅ければ浅いほど高く売却できます。今回の記事では3,000万円で購入した物件が築年数別にどれくらいで売却できるか、また高く売るためにはどうればよいかなどを詳しく紹介していきます。

目次

3000万円で買った家はいくらで売れる?

3,000万円で買った家は、いくらで売れるでしょうか。ここでは3,000万円で購入した家がいくらで売れるかを、築年数ごとに紹介していきます。いくらで売れるかは戸建てやマンションによっても変わりますが、今回は下記の前提での売却価格を紹介します。

【前提条件】
木造戸建て住宅
土地価格:1000万円
建物価格:2000万円
※土地価格は変動しないものとする

築年数1〜5年で売った場合

築1~5年で売った場合は、2,900万円~2,600万円程度が価格の目安です。一般的な木造の戸建て住宅は法定耐用年数の終了する22年後には、価格が新築時の10%程度まで下落すると言われています。年数の経過に比例して建物価格は下落しており、築年数が1年増えると約4%程度価値が減少します。

つまり、築1~5年であれば約4~20%程度建物の価値が下がると言えるでしょう。土地の値段は変動していないと仮定しているため、売却価格の目安としては2,900万円~2,600万円程度と言えるでしょう。

築年数10年で売った場合

築10年で売却した場合の価格目安は、2,200万円程度です。築10年経過すると建物の償却がさらに進み、前述の耐用年数をベースに考えると建物価格は約4割程度下落します。また築10年経過すると、早い場合は修繕が必要になってくる箇所も出てきます。そのため価格も一概に4割下落するわけではなく、物件ごとの特徴や利用状況によって差が出てくるでしょう。

築年数20年で売った場合

築20年で売却した場合の価格目安は、約1,400万円です。木造の場合新築から20年を経過すると、耐用年数上の価値はほとんどありません。そのため売却価格に占める割合は、ほとんどが土地代になってしまいます。また築20年にもなると修繕の実施状況によって、建物の劣化に大きな差が出てきます。外壁などの必要な修繕を行っているかどうかで、売却価格にも大きな違いが出るでしょう。

この記事を見ている人はこちらも読まれています
不動産売却するコツと注意点とは?必要な知識を解説 引っ越しや買い替えなどで自宅の売却を考えている方も多いでしょう。しかし不動産の売却に慣れている方は少なく、金額も大きい取引のため不安や悩みを抱えている方もい...

築年数が浅いほど高く売れる

ここまで説明してきたように、家は築年数が浅いほど高く売れます。1年・1ヶ月と経過する内に経年による劣化が進むため、高く売るためには1日でも早い売却がおすすめですが、具体的には築何年程度が高く売れる目安になるでしょうか。

売却するなら築年数5年以内がおすすめ

戸建てを売却する場合は、築5年以内に売却することがおすすめです。築5年以内であれば修繕なども当面は必要なく、家の状態がよいため購入者の需要も高いと言えます。戸建ての購入を検討する購入者は、「新築」と「中古」どちらにするかをまず検討します。

その中でも「中古」を検討する方は、できるだけ割安で状態のよい物件を探す傾向が強いです。築5年以内の物件であれば新築と比べての建物の状況は遜色なく、一方で価格は新築に比べると割安感があります。中古戸建てを購入する際はリフォームを検討する場合も多いですが、築5年以内であればリフォームが不要な場合も多いでしょう。戸建てを売却する際は需要の高い築5年以内に売却しましょう。

この記事を見ている人はこちらも読まれています
空き家の買取をしてもらうメリット・デメリットとは?高く買取してもらうためのポイントをご紹介 昨今、空き家が増え続けている(空き家問題)というニュースを耳にする機会も多いのではないでしょうか。空き家が増えている一方で、空き家を買いたいというニーズは間...

3000万円で買った家がいくらで売れるか調べる方法

ここまで3,000万円で購入した家がいくらで売却できるかについて説明してきましたが、実際の売却価格は家の立地や状況によっても大きく変わります。条件のよい物件で不動産価格が上昇している局面であれば4000万円や5000万円で売却できる可能性もあるでしょう。ここでは実際の売却価格を調べる方法を紹介します。

不動産会社に査定依頼をする

家の売却価格を調べる方法の1つが、不動産会社に不動産の査定を依頼する方法です。不動産会社に依頼をすれば、不動産の売却価格の目安を無料で査定してくれます。査定は築年数だけでなく実際に不動産会社の担当が現地を訪問して物件の状態を見たうえで算出してくれるため、物件ごとの特性を踏まえた正確な数字がわかります。

ただし注意したいのは、査定価格は不動産会社が「このくらいの価格で売却できるだろう」という目安です。そのため査定でよい価格が出たからと言って、かならずしも査定通りの価格で売却できるわけではありません。不動産会社にとって無料査定は正式に売却を依頼してもらうための営業ツールです。

不動産会社によっては売却を依頼してもらうために、高めの価格で査定を出してくるケースもあります。不動産会社の査定を確認する際には、価格の根拠などを細かく確認するようにしましょう。

近隣で条件の近い家の売却価格を参考にする

不動産の売却価格を調べるには、近隣の売買事例を参考にする方法もあります。不動産の価格を決める際には、近隣の売買事例を参考にするケースはとても多く、不動産の鑑定評価にも使われる手法です。近隣事例を参考にする際は、駅からの立地や築年数などできるだけ近い条件の事例を参考にするようにしましょう。

不動産は物件ごとに違いがあり、まったく同じものはありません。そのため近隣事例の価格がそのまま売却価格になるわけではありませんが、近隣の売買事例をもとに物件ごとの特徴を加味した価格が提示できれば買主との価格交渉にも役立つでしょう。

近隣の成約事例を調べるには、不動産会社のサイトなどを参考にするほか、国土交通省が運営している「不動産情報ライブラリ」を参考にするとよいでしょう。こちらのサイトでは全国の戸建てやマンションの成約事例を簡単に検索できるため、売買価格の参考にしやすいです。
参照:国土交通省「不動産情報ライブラリ

3000万円で買った家を高く売るポイント

家をできるだけ高く売るためには、次のようなポイントを押さえておきましょう。

・周辺相場を事前に確認しておく
・売れやすい時期に売却する
・売却実績豊富な不動産会社を選ぶ
・1社の査定だけで決めない

それぞれのポイントについて、詳しく見ていきましょう。

周辺相場を事前に確認しておく

家を高く売るためには、周辺相場を事前に確認しておくことが重要です。不動産の価格に決められた価格はなく、売買価格は売主と買主の交渉によって決まります。そのため相場よりも安い価格であっても、売主と買主の合意があれば売買は成立します。

家を売却する際に事前に相場を調べておかなければ、買主との交渉に失敗してしまうかもしれません。もし買主は不動産売買に慣れているプロの場合は、さまざまな理由をつけて値下げ交渉をしてくる可能性もあります。買主の口車にのって安く売却してしまわないためにも、事前に不動産会社の査定などを利用して相場を調べておくようにしましょう。

売れやすい時期に売却する

家を高く売るためには、売れやすい時期に売却することも重要です。不動産の売買は年間を通してみると、売れやすい時期と売れにくい時期があります。売れやすい時期は転勤や就職、入学などに合わせて引っ越しが増える春先や秋ごろの時期です。ライフイベントの変化に伴って家を購入する方が増えるため、家を売る場合はこの時期に合わせて売却するとよいでしょう。

不動産会社の決算がピークを迎える3月が一番売買が活発になる時期ですが、3月に入って売却を始めるのでは間に合いません。不動産の売却は早くても3カ月、一般的には6ヶ月程度かかるため3月に売却するためには売却活動の期間も見越して早めに動き始めるようにしましょう。

売却実績豊富の不動産会社を選ぶ

家を高く売るためには、不動産会社選びも重要です。戸建てに限らず不動産の売却において、不動産会社の果たす役割はとても大きいです。物件の査定から始まり売却価格の設定や買主の募集、価格交渉から契約の実務など多岐にわたります。いかによい不動産会社を選ぶかによって、売却の成否が決まると言っても過言ではありません。

戸建ての売却実績が豊富な不動産会社に依頼することで、少しでも高く売れる可能性が高まります。売却実績が豊富にあるかどうかは、自社サイトでの売却物件の掲載件数や口コミなどが参考になるでしょう。また業歴や宅建番号の古さに注目してみるのもおすすめの方法です。

1社の査定だけで決めない

査定を依頼する際には、必ず複数社の査定を比較することも重要です。ひとくちに不動産会社と言ってもさまざまで、それぞれ得意分野や営業エリアが違います。戸建てよりもマンションが得意な不動産会社もあれば、営業エリアが売却する物件のエリア外という場合もあるでしょう。

そのため同じ物件の査定でも、不動産会社によって価格が違います。不動産の査定を依頼する際に、1社だけの依頼であれば相場と違う数値になっているかもしれません。複数の不動産会社の査定を依頼することで、正しい売却相場がわかるでしょう。

よくある質問

家を売る際のよくある質問について紹介します。

Q1.家の査定額が決まる要素とは?

今回の記事では築年数による売却価格の違いについて紹介してきましたが、売却価格が決まる要素にはほかにどのようなものがあるでしょうか。

A1.築年数以外で査定額が決まる要素

築年数以外で査定額に影響のある要素には、次のようなものがあります。

・立地・周辺環境
・外壁・内装の状態
・間取り・日当たり
・接道状況・法的な制限

それぞれの内容について見ていきましょう。

立地・周辺環境

売却価格に影響する要素の1つが、立地や周辺環境です。都市部の物件では駅からの距離などの立地が、とくに重要です。駅からの距離が近ければ近いほど交通の利便性は高まるため、売却価格は高くなるでしょう。また最寄りの駅の利便性も重要で、ターミナル駅や急行が止まるような大きな駅だとさらに人気があります。

また戸建ての場合はファミリー層の需要も高いため、駅距離だけではありません。駐車場の有無や、車での交通アクセスの良さも価格に影響を及ぼすでしょう。子育て世帯の需要も高いため周辺に学校があるかどうか、病院や公園の有無なども重要な要素です。また小さな子供が安心して遊べるような静かな住宅街であれば、子育て世帯は安心して購入できるでしょう。

逆に周辺に墓地や暴力団の事務所のような嫌悪施設がある場合は、相場よりも安くなってしまいます。ほかにも大きな工場があるなどで騒音や臭いなどが気になる場合も敬遠される可能性があるでしょう。このように立地や周辺環境は重要で、戸建ての場合はとくにファミリー層が中心になることから価格への影響度合いが大きいと言えます。

外壁・内装の状態

外壁や内装など、家の状態も価格に大きな影響を与えます。築浅の物件であればあまり気にならないかもしれませんが、築年数が経過すればするほど物件の劣化は進みます。そのため外壁や内装などの傷み具合は物件によってさまざまで、価格に大きな影響がある要素です。

中古物件を購入する買主は、ある程度のリフォームを前提としている場合も少なくありません。そのため内装の汚れ具合などはリフォームにも直結するため、あまりに汚れがひどい場合はリフォーム代金が高くなってしまうため敬遠されてしまいます。また買主が物件購入を検討する際には内覧することがほとんどなため、室内が汚れていてはそもそも買い手がつきにくくなってしまうでしょう。

外壁も重要で、家の第一印象は外壁を含めた外観で決まります。購入を検討している買主が内覧に来た際、まず目に入るのは外観です。外壁の汚れや破損などが目立ってしまうと物件の第一印象が悪くなってしまい、購入意欲も下がってしまうでしょう。いくら室内を綺麗にしていても、第一印象が悪ければ物件全体のイメージはよくありません。外壁や内装の状態が悪いとその分価格交渉も不利になりやすく、価格に大きな影響のある要素と言えるでしょう。

間取り・日当たり

間取りや日当たりも、価格に影響を与える大きな要素の1つです。戸建ての場合はファミリー層が多いため、寝室や子供部屋などをある程度確保したい買主が多いです。そのため部屋数が極端に少ないなど、使い勝手の悪い間取りは敬遠されてしまうでしょう。一方でトイレが各階にあったり、家事などの導線がよかったりする物件であれば需要も高いです。

同じように日当たりも重要で、やはり日当たりのよい物件ほど人気があります。同じ住宅街でも日当たりのよい南向きと、北向きでは数百万程度価格に差があることも珍しくありません。また日当たりだけでなく風通しや前面道路の交通量など、快適に暮らせる環境かどうかも大きなポイントです。

接道状況・法的な制限

接道状況や、法的な制限なども抑えておきたい要素です。建物を建築するためには、建築基準法に定められた道路に接道している必要があります。逆に言えば接道義務を果たしていない物件は、建物を建て替えられません。築年数の古い物件などは、まれに接道義務を果たしていない場合もあります。

このような土地の場合は建て替えができないため、価格が大幅に安くなってしまいます。接道義務を果たしていても高低差があるなど、使い勝手に影響があるような場合も価格に影響があるでしょう。また法的な制限も価格に影響を及ぼす場合もあります。たとえば戸建てであれば周辺に高い建物が建つことを嫌がる方が多いため、商業地よりも高い建物が建築できない住宅地のほうが人気があります。このように立地や周辺環境だけでなく、接道義務や法的な制限によっても価格に影響が出ることもあるでしょう。

まとめ

3,000万円で購入した家は、築年数が早ければ早いほど高く売れます。とくに築5年以内であれば建物の状態もよく、売却しやすいでしょう。築年数ごとの売却価格の目安は今回の記事でも紹介しましたが、より詳しく調べるためには不動産会社の査定や近隣の成約事例を参考にするとよいです。

また少しでも高く売るためには、周辺相場を調べておくことが重要です。また不動産会社の査定も複数社からとることで、正確な査定額がわかります。また不動産の売れやすい春先の時期に合わせて売却活動を始めることで、高く売却できる可能性が高まるでしょう。

不動産の売却・買取なら「恵比寿不動産」

WEB集客に強いから最短で売却が可能
平均月間問い合わせ数940件!インスタフォロワー数2万人超え!
ホームページへの月間アクセス数20万人以上!
不動産の売却・買取なら「恵比寿不動産」がおすすめ♪

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
檜垣知宏:宅地建物取引士のアバター

檜垣知宏:宅地建物取引士

株式会社ライフアドバンス代表取締役の檜垣知宏です。 2014年8月に設立し、恵比寿不動産という屋号で賃貸仲介・売買仲介・賃貸管理を行う不動産業者です。 不動産業界歴15年の経験を生かし、 運営しているサービスサイトである「不動産の相談窓口」の運営者も務めております。

保有資格:宅地建物取引士